新車事件
祖父は親戚から譲り受けた車に10年近く乗っていたが、ギョギョギョと怪しい音を発し始めたので、このほど新車を購入することにした。
何しろ、祖父は自分の怪しい基準で車選びをするので、パワーステアリングとかキーレスエントリーとかパワーウィンドウとか、そんなもの理解しようともしない。
今回もそれらの機能が付いていない車にすることは明白(ちなみに、祖父の趣味で買った車は現在私が乗っているが、パワステついてねえからハンドルさばきめちゃくちゃ苦しい・・・。重いんだもん)。

そこで、母がパンフレットを揃えてきて、祖父に様々な機能を説明した。
祖父は変な趣味を持ってはいるものの、新しもの好きである。
それらに興味を示し始め、それらの機能が備わっている車を買った。
特に祖父が興味を持っているのはキーレスエントリー。
以前、友人の蒲公英が我が家に遊びに来た際、彼女の車がキーレスエントリーでいともたやすく開いたのを見ているので、もうワクワクしっぱなしである。

新車が納入されると、祖父はすぐにキーレスエントリーを試した。
しかし、何度ボタンを押しても開かない!!
祖父は何百回も試したあと、家に駆け込んできた。
「この車は壊れておる! 返品する!!」
祖父の
血圧は200くらいに上がっている。
顔が真っ赤だ。
祖父が「見てみい、開かんだろ」と言うので、弟が確認したところ、祖父はどうも、キーレスエントリーの黒い機械ではなく、単に
キーそのものをギュウギュウ押していたということが判明した。

そりゃー、開かんじゃろ。

……じいちゃん、納車してくれた人にちゃんと説明してもらってくれ……。


HOME 事件簿
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送