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読書感想文
夏至南風-カーチィ・ベイ-
小説
夏至南風-カーチィ・ベイ-
鳩の栖( 著者: 長野まゆみ | 出版社: 集英社 )
残酷さを持つ少年を描かせたら一番。
作者:長野まゆみ
出版社:河出文庫


この人の作り出す世界は、常に妖しさとノスタルジーが同居している。
そこに現実には決してお目にかかることができない美しい少年達が存在している。
少年達はしかし、肉欲や食欲といった現実の欲望を持っている。
そういう描写が幾度か出てくる。
だが、少年達はどこか冷めていて、まるで他人事のようにそれらを眺めている。

舞台は海沿いの街。
ある時、少年が行方不明になる。
そして、海岸に死体が打ち上げられた。
やがて、街で一番美しい少年も姿を消した。

誘拐か、殺人か、自殺か。
だとすると、犯人は誰なのか。

一貫して語られるテーマは「腐敗」。
美しいものの皮を剥ぐと、そこは醜悪な腐敗がある。
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