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読書感想文
耳袋
古典
耳袋 作者:根岸鎮衛(やすもり)
出版社:平凡社ライブラリー

みなさんはご存じだろうか。『走れ! 求馬』という時代劇を(『大江戸を駆ける!』と改題され、新シリーズとして再開)。
主人公の根岸求馬は南町奉行根岸鎮衛の孫。
奉行所の面々とともに求馬が様々な事件を解決していくという痛快無比な時代劇である(当社比)。
余談であるが、友人Aは「まれに見る傑作時代劇で、ホモ好きの女子が絶賛している」などと妙な観点から番組を高く評価している。
件の求馬が実在するかどうかは存ぜぬが、その祖父の鎮衛は実在の人物である。

前置きが長くなったが、要はその祖父が「古老の話や、来客との雑談で興味を引かれたことや子孫への教訓になるであろうこと」(この辺りは私が無理に現代語訳したものであり、おおまかな意味は合ってるかと思うが、自信はない)を書いたものである。

内容は庶民のお笑いあり、狐憑きの話あり、黄色い桜の話あり、徳川吉宗の政治の様子ありと多岐に渡っている。
残念ながら、現代語訳された本ではないが、古文が好きな人ならあまり苦もなく読めるであろう。

思わず吹き出すような話もあれば、倹約など日頃の行いに関する戒めもあり、現代に通ずるような事柄もある。
この時代の人々の生き生きした様子が伝わってくるようだ。

というわけで、江戸を知りたい人向き。
そうじゃなくても古文を読むのが苦でなければお勧めだ。
ところで、狐憑きの話が結構多いが、江戸時代ではよくあった話なのだろう。
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